2018年12月2日日曜日

2018.08中旬 薬師岳 - 五色ヶ原 - 黒部ダム 3日目: 五色ヶ原 - 黒部ダム







テント場 4:36
刈安峠 6:29 - 6:32
平ノ小屋 7:42 - 7:48
ロッジくろよん 10:55 - 11:01
黒部ダム駅 11:30

行動時間:6時間54分 歩行時間:6時間10分
最大標高差:976.7m 累積標高:登り 347.5m、下り 1299.7m 登降含む距離:15.81km

1,5Lの水を持ったが足りなかった。ちび飲みでロッジくろよんまで30分の御山谷まで持たせ、ロッジくろよんで自販機のジュースを一気飲み。ちょっと湖畔の道を甘く見てしまった。



下山日。
室堂、一ノ越経由黒部ダム、平ノ小屋経由黒部ダムの三つの選択肢があり迷ったが、昨日きつい思いをしたので今日は楽をしようと決め、一番楽そうな平ノ小屋経由で下山することにした。この道は他のふたつに比べ樹林帯を歩く時間が圧倒的に長いので退屈なのはある程度覚悟していたけれど、意外と悪くなかった。期待が小さかったぶん良く感じたんだと思う。

・五色ヶ原を突っ切っていくので、しばらくの間穏やかに広がる草原を堪能できる。朝焼けに光るたくさんのチングルマが印象に残った。
・ほとんど樹林帯の中かと思っていたが、刈安峠の手前ぐらいまで針ノ木岳を中心とする展望が楽しめた。
・歩いている人が少ない。ロッジくろよんまでに出会ったのは、平ノ小屋までに二人、黒部湖沿いの道で四人ほど。僕は五色ヶ原から下っていく途中でキジ撃ちをするはめになったけれどそんなに慌てなくてすんだ。他の道を選んでいたら遮るもののない獅子岳の中腹辺りにいたはずでそんなの想像するだけで絶望的な気持ちになる。この道で良かったとつくづく思った。
・平ノ小屋では黒い柴犬が出迎えてくれた。頭や顔を触ると怒る。
・黒部湖畔の道ではアサギマダラが乱舞していた。

平ノ小屋からロッジくろよんまでは、時折梯子で昇り降りさせられるところはあるが概ね穏やかな道。時折開ける所もあるが基本樹林帯で展望地も少なく、三時間ほども歩いているとやはり少し飽きてくる。
ロッジくろよんからかんぱ谷橋までの間は山域と観光地の緩衝地帯で、簡易舗装された道が通り、散策する観光客の姿もちらほらと見られる。
かんぱ谷橋を渡ったら普通の観光地。




3時起床。4時過ぎには出発準備が整ったが、ここでゆっくりと夜明けの時間を堪能していくのもいいかと思ってしばらく岩に腰変けてはみたものの、寒いし手持ち無沙汰になってきたので出発することにした。




草原の中につけられた木道が尽きると石がごろごろとした道になる。木道よりこっちの方がいい。
花の時期は足がほとんど前に進まないんじゃないかと思われるような、おびただしい数のチングルマが薄闇に白く浮かび上がっている。




先に背の高い針葉樹が見えてきたので、もう景色も見納めかもと思いシャッターを切ったがそれは杞憂で、この後も刈安峠の手前ぐらいまで眺めの良いところが頻繁にあった。



黒部湖もところどころでチラ見えしていて、あれは平ノ渡しのあたりじゃないかと地形図で確認したら少しずれていたがだいたいその辺だった。




真ん中右に写っている小ピークの手前に刈安峠がある。
尾根上はこんな風に樹木がそれほど高くなく、見通しの良い場所が多かった。


唐突にアンテナ施設のような鉄塔があらわれおどろく。
関西電力の観測施設とのこと。


その鉄塔からちょっと下って、6:29 刈安峠到着。

山と渓谷社のガイドブックに、立山と大町を結ぶ古道の跡があると書いてあったのをおぼろげに記憶していて、注意して周囲を見ながら歩いてきたが良く分からなかった。
でも峠があるということは、この尾根を横切って道があったということかとここに来てようやく気づき、標識の裏に回ると立派な道の跡があった。

牛も通っていたというだけあってかなりしっかりした跡が残っているが、この先は斜面から沢へと続くのでおそらく崩壊してると思われる。



刈安峠から平ノ小屋まではその古道跡をほぼそのまま利用しているようでとても歩きやすかったが、上部に一部崩れているところがあり、下部のヌクイ沢近くにも崩壊しているところがあった。でも気象条件や地形やらを考えるとよく保たれていると言えるんじゃないかな。


この斜面はとにかくブナだらけ。たぶん僕がこれまで見た中では一番広範囲のブナ林だったように思う。


ヌクイ沢近くの崩壊地。平ノ小屋から15分ほど手前のあたり。元の道が一部崩壊しているため高巻いて付け替えられている。


7:42 平ノ小屋到着。
裏のテーブルでザックの中身を入れ替えたりしていると、とっとっとっと犬が姿を現した。


性別は不明だけどメスかな。
寄ってきて靴の匂いを嗅いだりしていたが、そのうちテーブルの上にひょいと飛び乗りザックの中に鼻を入れてクンクンしはじめた。腹が減ってるのか?
小屋の玄関のところに、頭を撫でると噛みますとの注意書きあり。

生簀の中をじっと覗いたりしている。可愛い。

じゃあね、またね!


小屋から急な道を降りていく。
黒部湖が近づいてくる。 あの禿げた線が満潮時の水位ってことか。


急な階段を降りると船着場。その手前で左に折れ、湖畔沿いの道へ入る。


アサギマダラが多かったなぁ。好きな蝶なので写真を撮りまくった。


崩壊地。
この辺りの地質の脆さがわかる。


このハシゴのあたりが一番アップダウンが激しかったかな。はしご自体はしっかりとしている。


多くはこんな穏やかな道。


対岸にロッジくろよんが見えるが、ここからが長い。ぐぅっと左に入江を大きく回り込まないといけないので50分ほどかかる。




10:55 ロッジくろよん到着。
1,5リットルで出発した手持ちの水が尽きかけていたので途中からセーブしていて、ここの自販機で炭酸ジュースを飲むことばかり考えていたが、炭酸だけ売り切れ。りんごジュース250円を買って一気に飲んだ。


ここから先はコンクリ舗装の道になり、チラホラと観光客や散策の人も見かけるようになる。


黙々と歩いて黒部ダム。平日だから人が少ないのかなと思ったが先のカーブを曲がったらわんさかいた。


ダムの水しぶきにかかる虹。下流側もいつか歩いてみたいなぁ。


ちょうどトロリーバスが出る間際に乗車できた。

あっという間に扇沢に着き、少しだけ楽しみだったダムカツカレーを食べた。でも特に美味しいわけじゃない。大型テレビにはやはりプロジェクトXが映し出されているが見ている人はいなかった。

大町駅行きのバスに乗って大町温泉郷で途中下車し、バス停近くの薬師の湯へ。山帰りの人が多く、専用のザック置場である端っこの廊下にザックがずらっと並んでいた。温泉は人が多くて洗い場が開くのを待つ人がいるほどだったがこれは少年サッカーチームの団体がたまたまいたせいかもしれない。

信濃大町駅に着き、駅前で高速バスの切符売場を探すが見当たらない。どうも切符売場というのはここには無いようだ。ネットで調べて白馬の売場に電話したら次の次しか空きがないと言う。大町からだとバスの方が断然運賃が安いし乗換を気にせずゆっくり寝れていいのだけど、数時間待つ気にもならないので電車で帰ることにした。松本からの二、三時間を睡眠にあてるために大町からは寝ないよう頑張っていたが数駅で寝落ちしてしまい、案の定松本からは全然寝れなかった。


2日目その2

2日目その1

1日目



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