1泊2日 夜叉神峠−鳳凰三山−白鳳峠−広河原
散々悩んだ末に決めた今回の鳳凰三山。
前回の白馬の景色がとても素晴らしく、それだけに前半雨で景色が見えなかったのが心残りとなっていた。
それでまた白馬に行こうかと直前まで迷ったが、もう一度行くなら白馬は初夏か紅葉時がいいだろうし、やっぱり行った事がない山を優先しようと踏ん切りをつけ、気が重い山梨交通のバスに揺られる事になった。
山梨交通のバスは狭い。
60Lだろうが100Lだろうがザックを太ももにずっしりと乗せながら、隣のおじさんとみっちり太ももをくっつけながら、夜叉神で1時間以上、広河原迄なら2時間のバス旅となる。
心を無にするよう努めるか、(見れる状態なら)窓の外の景色に気を紛らわせるしかない。座れただけでもましなのだ。
使い古された紺色のジャージのズボンに色あせたTシャツという、こなれまくった格好で吊り革に摑まり平然とした顔で揺られているおっさんを見ながら自分に言い聞かせる。大陸から引き揚げてくる人達に比べれば、小舟に乗って荒海を越えてくる難民に比べればたった1時間ちょいじゃないかと。
1日目
10:55 夜叉神登山口発
11:45 夜叉神小屋
12:50 杖立峠
13:28 焼け跡
14:08 苺平
14:35 南御室小屋
歩きやすい広めの道。歩き出しが11時で、コースタイム通りなら16時半に小屋着になる。それが頭にあるせいか早足になりがちだったのでペースを落とすよう心がけた。
延々とこんな風景が続く。
杖立峠。展望無し。先へ進む。
またこんな風景。
トレランの人が結構いて、夜叉神より下の方から上がってきたという単独トレランおじさんとしばらく話しながら歩いた。緩やかな登りが結構長い距離続くので心肺機能強化には具合のいい所かもしれない。
おっ 木が変わった。
木の種類が変わっただけで気分が少し変わり明るくなる。
ここは開けていた。看板らしき物があるが字は消えている。
焼け跡と言われるところ。
いくつも小さい木が育ちつつある。可愛い。
苺平からは辻山の東側を巻いて道がある。よくある景色だけども辻山側の斜面が気に入って何回も眺めつつ進んだ。
結構下って南御室小屋へ。
コースタイム5時間半のところ3時間40分で着いた。他にもコースタイム甘いよねと話している人がいたので甘めの設定なんだろう。そういえば折立から太郎小屋もこんな感じだったなぁ。受付を済ませ、500mlは無かったので350mlのビールを自販機で買って日向でのんびりする。もう1本ビールを飲み干した頃には日が翳ってきたので、テン場に戻りしばらくグダグダした後19時頃寝入った。が、ここからつらい夜になってしまった。
前回の白馬が最低気温8度程。あれから中4日という事と、白馬に比べ山梨の方が数℃気温が高い事から前回と同じ寝支度を持ってきた。10℃対応の寝袋にインナーダウン上下。
でも20時過ぎに寒くて目が覚める。特に足先が冷たい。靴下を3枚重ねてみるが全く効果が無く、逆に血行を妨げる気がして1枚履きに戻した。
そのままうつらうつらしつつ1時過ぎに寝入ったが、2時過ぎにまた足の冷たさで目が覚めてしまった。しょうがないのでここからゆっくり出発の準備に取り掛かる。気温計を見ると2℃だった。
2日目へつづく
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