2019年9月21日土曜日

2019.08上旬 五色ヶ原1泊2日 1日目:室堂~五色ヶ原 花と雷鳥




たくさんの残雪、花、雷鳥に出会えた。


2泊3日の計画だったが、雄山の稜線にびっしり連なる人の列と雷鳥沢キャンプ場のテントの多さを見て気が変わり1泊で降りてきた。立山はまたいつかまわろう。



9:51 室堂バスターミナル
11:13 浄土山
11:22 - 11:54 富山大施設
13:13 - 13:18 獅子岳
15:13 五色ヶ原テント場

距離:7.98km 累積標高:登り745m 下り757m 水は2.5L持って1Lほど消費
天気は晴れと曇り



新宿から夜行バスで富山へ。下落合を過ぎたあたりから黒部のアナウンスが流れるまでの5時間ほど、前から2列目の真ん中という席にもかかわらずぐっすり寝ることができた。二度ある休憩時に両脇を人が行き来したはずだが全く気づかず。バスでこんなに深く眠るのも珍しい。


5:10 富山駅前着。まず駅のトイレで小便と歯磨きを済ませ、ローソンまでぷらぷら歩き、予約していた室堂行きバスの発券を済ませ、食料の買い出しを済ませ、またぷらぷらと駅に戻る。
去年は工事中で薄暗かった駅が見違えるほど明るく綺麗になっていた。富山駅とその周辺はいつ来ても綺麗なところだなと思う。ゴミが見当たらない。いつか繁華街にも行って、地元の料理屋や居酒屋に入ってみたいと思うがそんな日がくるかどうか。


6:30  室堂行きのバスに乗車。室堂までは2時間半と長いけれど、滅多に来るところじゃないし折立への分岐を過ぎてからは初めて通る道なので退屈しなかった。
芦峅寺、美女平、弥田ヶ原、地図でしか見たことがなかった土地を通り過ぎていく。昔は登山基地だったという芦峅寺が室堂までかなり距離があるのに驚き、たまに見える富山地鉄の駅の風情あり過ぎな佇まいにひどく惹かれる。そう、驚いたといえば立山有料道路のバス料金で、一台51,800円! まあ40人(この日の乗客数)で割ると1,295円とそんなに違和感のない金額になるっちゃぁなるのか? 折立便のほうが乗車時間が短くて有料道路の料金も安いのに運賃は100円高いのが不思議だが、たぶん競合する便があるかないかの違いだろう。

話は前後して、乗車1時間後のあるぺん村での休憩時。なぜかこの日は巨大なトイレを有する土産物屋が閉まっていたため、当然ながらコンビニのトイレは長蛇の列だった。いったんは我慢することにしてバスに戻ったがやっぱり無理! でも時間がない! というわけで青空の下で。男で良かったと思う数少ない瞬間だ。


9時ぴったりに室堂に到着。
バスターミナルから出たところで、雷鳥と写真撮りませんか〜無料です〜、と連呼する女性の声が聞こえてきて、雷鳥と写真? と思い見ると、雷鳥のぬいぐるみを抱えた子供たちがニコニコとポーズをとっているところだった。うらやましいなぁ。。。


周りの花や景色に見とれながら、石が敷かれた道をのったり進む。初めて来たが有名なだけあってやはりいいところだ。


分岐で右折し五色ヶ原方面へ。


花と景色に何度も脚が止まる。じっくりと見ていこう。同じ時間は二度とないしここに来ることももうないかもしれないのだから。





浄土山への分岐に到着するが多くの人が真っ直ぐ進んでいく。何だろうと地図を見たら先に展望台があるようだ。でもそっちは雲が覆っているので寄らずに浄土山への道に進む。地図を見て覚悟していたとおりここはなかなかの急登だった。



分岐からちょうど30分で稜線に出た。山と高原地図だとこの区間は20分と書かれているけど、標高差が150mあるので20分は厳し目だと思う。これだと1時間で450mの標高差を登ることになる。登りは標高差300mで1時間というのがだいたいの基準のはず。たぶん。
今回歩いた範囲だと、龍王岳から獅子岳間がかなり多めに取られていたのと、逆に東一ノ越下の雷電分岐から黒部平分岐までは厳し目だった。ヤマケイから出ている地図の方が実状に近い気はする。でもあっちは山と高原地図には赤で載ってる道、例えば雷鳥沢ー一ノ越、黒部平ーロッジくろよん間など(どちらも今回歩く予定の道)がなぜかグレー表記でコースタイムなど詳細の記載がない。う〜ん一長一短だな。

*これを上げたあと、山と高原地図劔立山を買って見たら上に書いた区間が30分に改訂されていた(僕が持っていたのは2010年版)。他にも薬師岳→北薬師間も実状に近い30分から50分になっている。折立→太郎平小屋間が改訂されるのはいつになるだろう。


稜線に出たところからすぐ左に石積みのあるピークが見えたので山頂かと思い行ってみると、軍人霊碑と書かれた碑と、人類が平和でありますようになんて書かれた(久々に見た)ポールがあるのみで山頂標は見当たらなかった。なんだこりゃ。引き返して縦走路を南へ向かう。結局山頂はどこだかわからなかった。


今年初の雷鳥に遭遇。チングルマの花を撒き散らしながら闊歩中。


龍王岳手前には富山大の研究施設が建つピークがあり(あとで知ったが浄土山南峰というらしい)、写真に写っていない奥のほうまで広々と整地されてベンチもたくさん置かれていた。多くの人が休憩中の中、僕も同じようにベンチに腰掛け、朝コンビニで買ったおにぎりセットを食べる。11:22 - 11:54。


昼食を終え、一旦鞍部へ下る。正面が龍王岳で、多くの人は巻いていくが山頂へ登る道もある。この天気じゃ登ってもしょうがないと思い巻道へすすんだが、天気が良かったら良かったで、登ったってどうせ似たような景色だろうからいいやとか考えそうな気もする。


その巻道を進んでいくと目の前にかっこいいいギザギザの稜線が見えてきた。気持ちがザワザワしてくる。
今いるのが龍王岳で、正面が鬼岳、その奥の雲で隠れつつあるのが獅子岳。なんだか適当につけた名前のような気がしなくもない。雲が多くて全容が見えないのが残念、と思ったけど雲がかかってる方がかっこいいかもしれない。


鬼岳東面には雪渓が二つだったかあって、その最初の雪渓に差し掛かろうかというところ。真ん中右寄りに渡っていく人が小さく写っている。こう見ると滑ったとしてもそんなに問題ないように見える。


とはいえ滑るわけにもいかないので慎重に歩く。



今回の目的の一つ、一ノ越から黒部ダムへの道がところどころで見え、何度も足を止めて眺めた。斜面を真っ直ぐ横切る一筋の線にすごくそそられる。でもあの雪渓が気になるな。

雪渓はここのように整備されているだろうか? 通った人はいるのか? 誰も歩いてないってことはないだろうが。。。それにここからは見ることができない東一ノ越から先はどうなってるのか? 
いろいろ疑問が湧いてきて不安になってくる。軽アイゼンというより滑り止めといったほうがいいような簡易的なのは持ってきているけど。。。


2度目の雷鳥さん。家族とはぐれたのか、クンクン言いながらきょろきょろきょろきょろしていた。


二つ目(三つ目だったかも)の雪渓。ここはしっかりした平らな道が作られていたので難なく歩けた。



今回至る所で花を見れたが一番多かったのがこの鬼岳の東斜面から獅子岳にかけて。室堂付近では見なかった色々な花が見れた。





13:13 獅子岳。


すぐそばで砂浴び中の雷鳥一家。

ごろごろ

むくっ

やっぱり丸々してるのは可愛いな。


この先もしばらくお花畑が続く。

そして南東に尾根を分けたあと、ザレた急斜面の下りが始まった。去年登った越中沢岳を思い出す。まああそこよりはましだけど。
明日はこの急傾斜を登り返すんだなぁ。。。標高差は400mもないから1時間ほどの我慢か。


14:15 ザラ峠。
ここを乗っ越す峠道の跡が見たかったが霧に覆われて何も見えず。


ザラ峠から五色ヶ原山荘までは標高差100mほど緩やかに登っていく。
チングルマとコバイケイソウが目立ってきた。


テント場の分岐。左に行けばテント場へ直行だが、受付をするため山荘へ向かう。ここから10〜15分ほど。


去年綿毛しか見れなかったチングルマが今年は花で、しかも大群生。今まで夏の遅めの時期にしか北アルプスを歩いたことがなかったのでこんなのは初めてだ。この景色はたぶんずっと心に残るだろう。写真も何度も見返すだろう。あぁまた行きたい……。


15:13 五色ヶ原山荘到着。
受付を済ませ飲物を購入。テント代700円、スーパードライ500ml 800円、コーラ250ml 300円。コーラはその場で飲み干した。


テント場へは10分ほどの緩やかな下り。
相変わらずテント場の広さに対してテントの数は多くない。20から30張りくらいだったか。


テント場の中にチングルマの群生が点在している。穏やかな気持ちになれるいいところだ。人が少ないのもいい。水場は要煮沸と書かれているが僕は去年も今年もそのまま飲んだ。缶は水場の横に捨てれる。


一息入れたあと、刈安峠方面へちょっとだけ散策に出かけてみた。なぜかこの付近のチングルマはほとんどが綿毛に変わりつつあって、花はあまりパッとしなかった。
さっき見た群生もほんとにあともう少しで綿毛に変わってしまうのかもしれない。


テン場へ戻る。なんてことないけど穏やかないい風景。


テント場から見る獅子岳。明日あれを登るのかとうんざりする。あれのどこに道があるのかと目を凝らすと、なるほどと思うところにジグザグの線が見えた。よく道をつけたもんだ。


2日目


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