2017年7月28日金曜日

2017.7中旬 天狗岳〜硫黄岳〜赤岳〜阿弥陀岳 1日目:渋の湯 - オーレン小屋



7年ぶりの天狗岳から未踏の阿弥陀岳への1泊2日。



1日目
渋の湯バス停 10:35
中山峠 12:23 - 12:44
東天狗岳 13:29 - 13:34
箕冠山 14:09 - 14:12
オーレン小屋 14:51


渋の湯行きのバスが出る40分ほど前に茅野駅に到着。
切符を買ってバス停にザックを置いておく。7番目くらいだったかな。
閑散とした駅前で日陰に入りぼけっとしてると、新宿始発の特急が到着して一気ににぎやかになり切符売場には長蛇の列ができた。特急到着に合わせ9時半頃に6本のバスが出るのでとても混雑するが、それぞれのバスは全員座れるぐらいの混み具合に見えた。
渋の湯行きのバスもほぼ満席で9:25出発。



渋の湯の橋が工事中のため本来のバス停より手前に到着。ちょうどトイレのそばだった。
天狗岳同様この登山口も7年ぶりだ。1960年代頃建てたと思われる宿が数件あり、ひなびた感じを醸し出している。一番奥の渋の湯ホテルは廃業となっていた。


その渋の湯ホテルの少し先の登山口には指導所が設置されていて、なぜかここだけやたらアブが多い。人が常駐してるからだろうか?
唸りを上げるアブを手で払いつつ登山届を記入し、若い指導員に手渡す。指導員はアブを払いつつじっと登山届を見つめている。

オーレン小屋まで行くんですか? はい。
明日は御小屋尾根を降りると。はい。
その靴で歩くんですか? はい。

僕が履いているのはトレランシューズの中でも最もペラペラなやつで、ぱっと見トレランシューズにも見えないくらいペラい。
指導員は登山届を見つめつつまだ何か言いたそうにしている。その靴で横岳行くの? 赤岳歩くの? とテレパシーが伝わってくるが、この靴でいろんなとこに行ってるのでと言ってアブを払いつつさっと出発した。


いつものように最初はゆっくりゆっくり歩を進める。程良い勾配で歩きやすい。
黒百合ヒュッテあたりで食事を摂ることになるだろうからそこまでは止まらずに歩くつもりだった。それに立ち止まったら今もたくさんまとわりついているアブの餌食になってしまう。一回噛まれてしまった。




高度を上げるにつれ岩がごろついて歩きにくくなってきたが、アブは姿を消し、風景は荒々しさと深みを増してきた。いい感じだ。嬉しくなってくる。




12:18
ちょうどお腹減ってきたなというところで黒百合ヒュッテに到着。
でもテーブルも椅子も埋まっているので5分ほど先の中山峠で休むことにした。


中山峠で岩に腰かけ昼食。
茅野側は晴れ渡っているが小海町方面は雲が覆っている。事前に見ていた天気予報どおりだ。
その予報では夜に小雨がぱらつくとでていた。まあ小雨程度なら全然問題ない。


中山峠から少し歩くと森林限界を超え、天狗岳が姿をあらわした。
数年前の冬、夕方のように暗い雲に覆われた北八ヶ岳を歩いていてたとき雲間に一瞬見えた天狗岳の神々しさに感動したことがある。一度登ったきり引き出しの奥にしまい込んでいた山だったが、そのときからまた行かなければと思っていた。








天狗岳 13:29


蓼科のほうもばっちり晴れている。
直前まで北八ツの双子池周辺に行こうかとも考えていたが、二年連続でこの時期歩いていたので今年は未踏の阿弥陀岳を優先した。

双子池から亀甲池を結ぶ道と双子池から大岳に至るまでの道は、その荒々しく原始的な素晴らしさで僕のなかでは特別な位置に収まっている。特に後者。
でもそれは霧や細雨という幻想性を高める演出あってのものだったかもしれないという気もしていて、その辺を確かめるためにもいろんな時期、天候のときにあの辺りを歩いてみたいと思っている。


西天狗へ続く道には大勢の人が歩いているのが見えた。
僕は西天狗には寄らないで根石岳を目指す。



以前天狗岳に来たとき、あそこ歩きたいなと眺めていた根石岳への稜線の道。



13:58 根石岳。
東側からの雲はこの稜線を超えられずにいる。右の鞍部にあるのが根石岳山荘だ。八ヶ岳はほんとに小屋が多い。


根石岳山荘周辺の砂礫地には立入禁止のロープが張られていて、コマクサがたくさん咲いていた。
コマクサは砂礫に生えるのでこうしないと人がばんばん入って知らないうちにコマクサを踏んでしまう。




箕冠山からは樹林帯歩きとなる。硫黄岳がだいぶ近づいてきた。
以前夏沢峠から稜線沿いに硫黄岳まで登ったので、明日はもうひとつの赤岩の頭経由の道を登ってみるつもりだ。



14:51 オーレン小屋着。
コーラ500mlをほぼ一気に飲みほし、ビールを買ってテントの受付を済ます。

小屋の人が、今日はテントの人も多くて一杯なんですよ、張れるところがあればいいんだけど、と言いながら一緒にテント場を見て回ってくれた。
でもシルバーウィークやお盆の北アに比べたらまだのんびりしたもので、テント場に入ってすぐに3箇所ほど張れそうな場所が目に入った。そのうちの一箇所に無事ツェルトを設営。
周りには家族連れが目立つ。そして関西方面の人がやたら多く、ツェルトにいて聞こえてくるのはほぼ関西弁、あとわずかに中部地方の言葉と標準語が聞こえてくるという感じだった。

ビールを飲みながら地図を見て過ごす。明日の行程は決まっていてコースタイムも頭に入っているけれど地図を見るのが大好きなので飽きない。

明日は2時半か3時には出発したいと思っていた。4時頃硫黄岳に着き、日が昇るなか横岳の稜線を歩き、赤岳あたりで朝食をとって阿弥陀へ向かう、というのがだいたい思い描いていた計画だ。朝の一番いい時間に稜線を歩いていたい。
それに昼に近くなるほど赤岳周辺は混んでくるだろうし、前日配信されたヤマテンの予報で、午後は積乱雲の発達に注意とあったのも頭の片隅に残っていた。
オーレン小屋から御小屋尾根を通って美濃戸口までのコースタイムは9時間半ほど。昼頃には下山するつもりだ。きっとアブが乱舞する中を下山ということになるんだろう。


2日目



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