2015年12月21日月曜日

2015.11下旬 牛奥ノ雁ヶ腹摺山~雁ヶ腹摺山~姥子山 1日目:姥子山まで




雁ヶ腹摺山から



ペンションすずらん(すずらん昆虫館)から牛奥ノ雁ヶ腹摺山へ直接登る道が整備されてるとネットを見て知り、公共交通機関だとちょっと行きづらい雁ヶ腹摺山を組み合わせてみた。




初日
バス停8:32→10:36牛奥ノ雁ヶ腹摺山10:39→11:16川胡桃沢ノ頭12:03→大峠分岐12:29→12:58赤岩ノ丸13:09→13:30大峠13:43→14:44雁ヶ腹摺山14:49→15:46姥子山東峰






すずらん昆虫館前でバスを降りると、道を挟んだ目の前に道標とベンチがある。

ベンチは朝露で濡れているのでバス停脇で身支度を済ませ、8:32出発。





ゆるやかに登っていくと樹間から伐採地が見えてきて、やがて伐採地を右に見て歩くようになる。富士山が頭を出していた。
やがて左から林道が上ってきて合流する。そのまま林道終点まで行くのが正解なんだけど途中枝道や作業道も結構あり、登山道のリボンと同じピンクリボンが枝道の入口にも付いててまぎらわしい。
道が分かれる所には必ず標識があったので、標識通りに進めば問題無い。




林道終点から6分程山道を歩くと、また林道に当たった。
林道を右に行くとすぐ標識があるのでそこから歩幅の狭い木段が付けられた伐採地の中を登っていき、また森の中へ入っていく。










パノラマ岩というのがあった。パノラマが見えるんだろうなと思い登ってみた。








甲府盆地は霞が覆っている。南アルプスはまだ雪が見えない。


ちょっとだけ下ってまた登るといきなり立ち枯れ帯に出た。どうしてこうなってんだろ?
八ヶ岳の立ち枯れ帯を思い出したけど標高はだいぶこっちの方が低い。あっちは2300mくらいでこっちは1930mくらい。
笹の中を獣道がいくつも交差している。正面は牛奥ノ雁ヶ腹摺山。







立ち枯れ帯は思ったよりだいぶ広く、頂上直下まで続いた。立ち枯れ帯が尽きる辺りが牛奥ノ雁ヶ腹摺山頂上だった。





富士山雪が少ないなあ。



牛奥ノ雁ヶ腹摺山から賽ノ河原へ下る。上から見ると笹の中に獣道がいくつも見えた。左上へ盛り上がるのが川胡桃沢ノ頭だ。
賽ノ河原とは言っても鞍部の平穏な笹原に過ぎず、何でそんな呼び名をつけたんだろうと思う所だ。水場が近いためかテントの跡もある。
でも僕はここに殺伐とした寂しい感じを受けてしまう。何でだろう?
テントを張ろうって気にはならないし、あまりここに長居はしたくないなと思ってしまう。
と言いつつも、しばらくここで一服して休んだ。
食事を摂ろうかとも思ったけど眺めの良い川胡桃沢ノ頭で食べようと思い直し、樹林帯の登りへ取り掛かった。


川胡桃沢ノ頭で富士山を見ながら昼食。他に4〜5人がやはり食事中。日差しが当たって風も無く気持ちいい。

今日は姥子山に泊まろうと考えていて、普通に歩くと時間が余りそうなのと体調が少し良くないので、休憩を多めに取りながら時間調整しつつ歩いていた。ここでも普段より長めの1時間近く休憩をとった。

でも後で思ったけど休憩の取り過ぎは良くない。疲労が増すだけだった。




黒岳山頂の少し手前の分岐を左折。












道の右手に赤岩ノ丸と看板が立っている。後ろのコブが山頂だろうと思い寄ってみた。










赤岩ノ丸山頂。
赤谷本宮を指す指標がある









実はさっきから便意を催していて、キジを撃ちたかったんだけど適当な場所が無いままここまで来てしまっていた。
それで赤谷本宮に行くついでにキジ撃ちも済ませよう、というかキジ撃ちがてら赤宮本宮に寄ってみようと思い、置いていけばよかったのに何故かザックを背負ったまま赤谷本宮へ向かってしまったのが失敗だった。
枝につかまって降りる踏み跡の薄い急傾斜で、キジ撃ちできる場所なんて無い。すぐ左下に岩場が見えててこれが本宮だなと思われる所までは行ったけどそこからのほんのわずかな区間がすごく急で、ザックを降ろして空身で行きたいけど60リットルのザックなんて置いたら滑り落ちてってしまうのが確実な感じだ。というわけで赤岩ノ丸へ戻ることにした。

赤岩ノ丸に着いたら強力な第三波が押し寄せて来ていて、もう撃とうと思った矢先にソロの男性がザクザクとすぐ下を下って行くのが見えた。ここでキジ撃ちは危険だ。早く大峠まで行こう。

幸いなことに第三波を必死でやり過ごすとその後は平穏なまま大峠まで着くことができた。


大峠には車が10数台。富士山がどんと見える。
ぼっとんだけどわりかし清潔なトイレで用を済ました後、また休憩。
昨夜から体調が今一つで咳と鼻水が出る。熱が出たらエスケープも考えていたが大丈夫そうなので雁ヶ腹摺山へ向かう事にした。便の具合も良かったし。


登りだしすぐの水場で補給し、とぼとぼと登る。今日は全くペースが上がらないし、すぐに疲れを感じてしまう。





汗をだらだら流しながら1時間、ようやく雁ヶ腹摺山に着いた。14:44。

なんて美しい山なんだろう。





少し戻った分岐から予定通り姥子山を目指す。
姥子山手前の鞍部までは標高差400mほどある。急な下りが続いた。




この、中がエメラルドグリーンの木は良く見るけど何故だろう、なんの木だろうといつも思う。








落ち葉が積もった変わりばえのしない道の途中に、岩だらけのたぶん沢の源頭と思われるとこがあった。








金山峠分岐。
分岐先を見ても道があるように見えない。









一旦林道に出る。ここから少し下った後、姥子山への登りになる。







頂に着くが西峰の看板は見当たらなかった。
そのまま東へ岩がちな稜線を歩く。イワカガミの群生があった。

ここで初めて、東峰にツェルト張る場所あるだろうかということに思い至る。何も考えてなかった。なきゃさっきの鞍部に張るか林道の待避所に張るかだな。






東峰到着。15:46

ここも雁ヶ腹摺山と同じく大月市の秀麗富嶽十二景だが、三ツ峠山が右の稜線を隠してしまっている分、雁ヶ腹摺山のほうがいいなと思った。

東峰にはツェルトがぎり一つ張れるスペースがあったのでホッとする。
寝床を定め、岩の上で食事を摂っているとあっという間に富士山を雲が覆ってしまい、東峰の周囲も北からガスが湧いてきだした。


気温4度ほど。食事を摂って温かいうちに寝床へ入り、地図を眺めたりメモを取ったりしていてふと横を見るとハサミムシが入り込んできている。
指でピンと外に弾き出しつつ外を見ると、枕元のすぐ上の土の所にもハサミムシがわらわらと5匹ほどいるのが見えた。しかも1〜2匹が猛然とこっちへ向かってきている。ひゃーと思い指で遠くに弾き出して他のも全部遠ざけたが、油断するとまたこっちに来ようとする。しかしそうやって押しつ押されつやってるうちにハサミムシは光に弱いことに気づいた。向かってくるやつにライトを当てるとUターンして石の下に入り込もうとする。なるほどと思いしばらくライトによる攻防を続けていたが、いつまでもそうやってる訳にはいかないのでまた仰向けになって地図を見たりしていた。しばらくして横をチラッと見るとハサミムシがツェルトの端でじっとしていたりするが、攻撃性は無いようで襲ってはこない。僕が来たために居場所を追い出され、元いた場所に戻りたいだけなのかもしれない。たぶんそうだ。ちょっと落ち着かないがライトを消して寝ることにした。


2日目




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