2017年11月6日月曜日

2017.10上旬 中尾根を登り大日向尾根を下る 八ヶ岳廃道探索その4






八ヶ岳南麓の廃道尾根シリーズ第4弾は、中尾根↑ 大日向尾根↓



行くまでは軽く考えていたが五つの尾根のうちで中尾根が最恐だった。
体感難易度は、中尾根>>>御神楽尾根>十二山尾根>大日向尾根>材木尾根。前回の御神楽尾根では途中一度だけ帰ろうかと思ったが、中尾根は4回は帰ろうと思った。

ここを歩こうと考えている方がいるなら(いるのか?)葉の落ちた時期の見通しの良い日がいい。単純に尾根を詰めるのではないため、見通しが悪いと尾根へ抜けるのがとても難しくなる。
意外だったが人の痕跡は多く、テープも踏み跡もそこそこ見た。しかし、踏み跡はいつしか獣道と錯綜しあうようになり、テープは一体どこへ導こうとしているのか何度も悩むことになった。
ちなみに人の痕跡の多い順に五つの尾根を並べると、材木尾根>>中尾根>大日向尾根=十二山尾根の中から上部>御神楽尾根>十二山尾根下部の順。


取付き 8:51
横断歩道12標識 9:18 - 9:23
横断歩道13標識 9:37
展望台 9:45 - 9:58
2015m付近 11:40 - 11:57
つばめ岩 12:43 - 12:49
林道終点 13:02
鐘掛松 13:44
小荒間交差点 13:54


7:51 甲斐小泉駅着。タクシーに乗って取付きへ向かってもらうが、間違ってだいぶ手前で降りてしまった。取付きまで高原ラインを歩く。

あれが取付きだ。今回は正規の取付きを調べてきた。標識もある。


整備された道を行く。

なんだこれ…


八ヶ岳横断歩道へ合流。12番標識が建っているところ。


13標識のところで歩道は右折していく。中尾根はまっすぐ、展望台と書かれている方へ進む。枝で通せんぼされている方。


この展望台はあんまり眺めは良くない。南アルプスの山々の頭がちょこっと見える程度。
展望が良くないから通せんぼしてるのかもしれない。


さてここからが本番。道なき道を行くことになる。
まずは恒例の背の低い笹。


赤テープ発見。


正面に大きい岩が見えてくる。赤テープを見たあたりだったかこの辺だったか覚えてないけど、左から踏み跡が現れたのでそれに乗って進んだ。


その踏み跡に導かれ大岩の右側へと進む。笹が途切れ踏み跡が明瞭になってきた。


そしてここ。ひとつ目の分岐。
写真ではわかりづらいが、この黄色テープのところで踏み跡がYの字に分岐している。一つは真っ直ぐ、もう一つは左の尾根の方へ。早く尾根上に出たかったので左へ行ってみることにした。


その尾根側はずっとこんな風に大きな岩が立ち塞がっている。
どっかいけそうなとこはないかと眺めても木々が茂っていてよく見えない。葉の落ちた時期ならもう少し見通しがきいたんだろうけど。
だんだん踏み跡も怪しくなり、テープも無くなってしまった。さっきの分岐で真っ直ぐ行くのが良かったんだろうか。


と思いつつ岩の方を見ていたら、抜けれそうなところを発見。
でもそばまで行ってみたらちょっと難しい感じだった。
頑張れば行けなくもない気もしたけど、う~ん一旦さっきの分岐まで戻ろう。


さっきの分岐まで戻ってきた。今度は真っ直ぐ進んでみる。


途中分岐らしき踏み跡もあったが獣道か判断がつかなかったので、そのまままっすぐ進んだらテープが出てきた。道も明瞭だしこっちであってるっぽい。


二つめの分岐。ここで左上を見上げるとテープが見えたが、とりあえず真っ直ぐ進んでみた。
が、踏み跡が怪しくなってきたのでまたこの分岐へ戻り、左上に見えているテープのところまで行ってみることにした。


これが下から見えていたテープ。上の写真でわかるとおり真っ直ぐ岩場へ向かう踏み跡があるので進んでみる。


でも踏み跡は怪しくなり、岩場で行き止まってしまった。なんか岩穴に熊でも潜んでいそうで怖い。戻ろう。
熊がいたらとっくに気づかれて大騒ぎになっているだろうからいないのはわかっているけど、怖いもんは怖い。


一旦さっきのテープへ戻って逆側へ進んでみる。するとしばらくしてなんとなく薄い踏み跡が出てきて赤テープも発見。こっちであってたんだ!

こんな細い踏み跡が続く。


ちょっと訳がわからなくなってきたので整理するため地図を挿入。

改めて軌跡を見ていると結構合理的に進んでいたんだなと思う。


そして三つめの分岐。枝に赤テープが巻かれていて、右上と左の二方向に薄い踏み跡が分かれている。
僕は左へすすんだが、この先テープを見なくなったので右が正解だったかもしれない。

下の写真のように、左の方は岩場が途切れているように見えた。なにしろ早くこの岩場を抜けたかったのでこっちを選択。


登れそうなところがあった! ここを上がって

岩場の上に出た。よし!


人の歩いた跡なのか獣道なのかわからない踏み跡が続いている。テープは見なくなった。


左手にはさっきの岩場をコピペしたような岩場が再び立ちふさがっていて思わず溜息が出そうになる。これをまたどこかで越えていかないといけない。
霧が覆いだしてきて岩の切れ目を探そうにも視界が利かないし、恐怖心が湧きあがってくる。
帰ろうか? 今ならまだ引き返せるぞ。


帰ったほうがいいいんじゃないか? 遭難に片足を突っ込みかけているんじゃないか? とぐるぐる思いつつも進んでいたら、前方にザレ場が見えた。
十二山尾根にはいくつかこんなザレ場があって、この時は、あっ、ここを登れば尾根に出るのでは? と一気に光明が見えた気になった。


ザレ場はかなり急で鹿の足跡だけが点々と続いている。ますます引き返すのが難しくなってきたな…。せめて霧だけでも取れてくれれば。


登りきったところはまた岩場と樹林帯だったが、楽に抜けれそうなところがすぐ見つかった。やったー!


やっと尾根へ出た。ふぅ〜。


祠発見! 材木尾根同様、この祠も富士山の方角を向いているんだろうか。


尾根上にはテープが点々と続いている。
帰りに歩いた大日向尾根にはまた別にテープがつけられていたので、この点々と続くテープは中尾根の目印ということになる。何十年も前のテープには見えないので地元の人なんかが今も歩くのかもしれない。それとも僕のようにスポットで来て目印に付けていったか。


無事十二山尾根に乗ったことを確認し、2015m付近で岩に腰かけ昼食にした。
今日はここまで。麓で用があるので最初から山に長居するつもりはなかった。

大日向尾根は次回の楽しみに取っておいて今日は十二山尾根を下るつもりだったが、途中で気が変わり、なだらかで簡単そうな大日向尾根を下ることにした。
十二山尾根はテープもないし急だ。今日は中尾根で苦労したしいいだろう。

大日向尾根はこのテープがずっと続いている。
薄い踏み跡もあったが途中で見失った。


誰かが引っ掛けていったと思われる鹿のツノ。


最後は恒例の笹になり

このつばめ岩の看板に降りたった。ここで八ヶ岳横断歩道へ合流。


あとは少し歩いた11番標識で右折して並木上林道に出て、鐘掛松で左折し、今日のもう一つの大きな目的である「だたら八つ」を買うために、三分一湧水館へ向かった。


三分一湧水館には6冊ほど置いてあり、うち興味を引いた2冊を購入。
帰宅後さらに通販でバックナンバーを追加購入した。本当は大日向尾根や材木尾根を歩いた記録の載っている号が欲しかったんだけど売り切れだった。


恐る恐る脚を踏み入れた十二山尾根から約一年。これで五つの尾根全て歩いたことになる。
でも今日の三つめの分岐や御神楽尾根上部の踏み跡の行方など、細かい疑問点がいくつか残っている。また来年にでも再訪してみるか。



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