明け方の気温は4度くらい。
3時半ごろ起きだし、コーヒーを飲みいつものクスクスと乾物ひとつまみにスープを混ぜた朝食を食べる。
撤収している途中で雨が降ってきたが激しくはない。
雨具上下を装着し5:20頃出発。
しばらく樹林帯を歩くが20分ほど歩いたところで視界が開けた。
雨も上がってきた。何度も立ち止まり景色を眺める。
頻繁に立ち止まり景色にみとれる。
稜線に出てからはゆるいアップダウンのある眺めの良い道で、人にもあまり会わずとても気持ちよく歩けた。
槍ヶ岳に登りたいとこれまで思ったことは無かったが今回何度も眺めているうちに少し行ってみたくなった。あの上に立ったらどんな景色が見えるのか?
西鎌尾根を行けばあの大迫力の斜面を間近で見れそう。今回知った硫黄尾根も近くで見てみたい。
穂高は何か同じような盛り上がりがいくつも並んでいて、どれが北でどれが奥でどれが西なのかよく分からずじまい。山登りを始める前から名前を知ってる有名な山だが特に惹かれず。槍ヶ岳を手前に見て歩いてきたのでそっちに目がいったのと、顕著な三角じゃないからかな?
山は角度によって見え方が変わるので、いつか穂高のかっこいい姿を見て行ってみたい気になるかもしれない。
この時が一番近づいたときだったが上方は雲の中だった。
鏡平へ下っていく。穂高の稜線の雲はかかったままだ。
ここまで同方向の2人と会ったのみだったが、この下り当たりから段々登ってくる人に会い始めた。
少し行ったとこで、20分ほど前に小屋の前でおはようございますと挨拶したときにこちらを見もせず口が動いたか動かなかったか程度の返事でさっさと通り過ぎていったちょっと綺麗っぽい若い女性がえらいイケメンな男と満面の笑顔で話していた。
断捨離ですね・・・
ほとんどのすれ違う人からシャンプーだか洗剤だかの匂いがする。ビオレが2人いたのは分かった。
匂いに敏感になっているのか自分がひどい臭いのため相対的に別の匂いに敏感になっているのか。
ホームレスの人は街中で石鹸や化粧品の匂いに敏感なんだろうか?
熊は嗅覚が犬の7倍だそうだがそれを利用した熊除けが作れないだろうかと一瞬考えたが、風上にいないと意味を成さないか。
「あっそうですね」
「いやあ 肩が痛くて...」 と結構へばった様子。
「何キロくらい担いでるんですか?」
「いやわからないです...」
まだ始まったばかりだがまいってるようだ。僕も経験あるが肩が痛いのはつらい。せっかくの山も楽しくないし注意力も散漫になる。
それから別の話しになりテン場情報を伝えて分かれたが、少し歩いてから、肩の痛みの軽減方法についてもう少し話せばよかったなあと思った。もしかしたら少しでも力になれたかもしれない。
いつも山に入るときと下りたときに、手を合わせて、よろしくおねがいします、ありがとうございましたと挨拶するようにしている。
これは山登りをしだして自然にそうなったもので、最初近場の低山をいろいろ登っていたのだが、神社や祠が登り口あたりにあることが多く、なんとなく拝んでいくうち身に付いてきた。
今回のように特にそういうランドマークが無い場合は、道の途中だったり登山口などで歩いてきた山に向かって手を合わせることにしている。
この日は林道の途中で思い出し、手を合わせ御礼を言った。
この時は崩壊箇所を固めるために工事のヘリコプターが往復していた。
林道歩きが結構長い。
バスの時間を確認すると、休憩せず歩けば目当てのバスの1本前に間に合いそうなのでわさび平小屋はスルーした。
目当てのバスに間に合い、平湯で温泉につかって食事を取り、再びバス人になり松本へ。
僕は長くバスや電車にひとりで乗っていても飽きないので、初めて見る景色ということもあり退屈せず1~2時間外を眺めながらゆられていた。
松本でおみやげを買い、あずさに乗って今回の事を反芻しつつ帰京。
今回行動中の上着は、ウール半袖にアームカバーが基本でウインドブレーカーをたまに着た程度。
思ったより暖かく、夜も氷点下になることはなかった。
今回3泊4日だったが、来年はもっと長い休みを取って来てみたい。
まだ北アルプスは2度目なので行ってみたいところがたくさんある、というより今回来てみて行きたいところがいくつもできた。
読売新道、笠ヶ岳、西鎌尾根、北ノ俣岳から黒部五郎岳、薬師岳、剱岳、烏帽子岳から野口五郎岳・・・
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