この前馬頭刈尾根を歩いている時に、笹尾根、馬頭刈尾根と並行する尾根があるのに気づいて、それが浅間尾根だった。
次はあそこだなと思い、藤倉バス停→倉掛山→風張峠→浅間嶺ときて、余裕があれば松生山経由で笹平まで、余裕がなければ時坂峠から下りて払沢の滝を見て帰ろうという計画をたてた。
倉掛山は浅間尾根をどう歩くか調べている時に引っかかってきた山で、この山のある倉掛尾根はとにかく道がわかりにくいという。
僕が持っている昭文社の2009年版奥多摩地図では破線が載っているし、地形図でも道が書かれているが、ネットで調べた限りではこの破線路どおりに歩けた人は見当たらなかった。
藤倉バス停から風張峠直下の周遊道路まで倉掛尾根にはずっと林道が通じていて、林道を行けば迷う要素は無いけど、登山道を行こうとすればとたんに分かりにくくなるようだ。
これは面白そう。行ってみなければ。
藤倉行きバスは僕と山登りのおじさんの二人だけ。そのおじさんも払沢の滝で降りて後は終点まで貸切だった。こんなガラガラで大丈夫かと心配になるけど、このバスも数馬行きのバスと同じく新聞配達の役目もこなしていて、新聞を各バス停に落としながら終点まで進んで行く。
トイレの前はバスの転回所になっていて、さっき乗ってきたバスがここでしばらく休んだ後、また五日市へ向けて出発していった。
トイレの周りにたくさん石仏や石碑があるけど何かの跡なのかな?
少し戻って四辻から右へ向かう。
左がバスが走ってきた五日市の方向。そっちへ50mくらい戻ったところに自販機がある。バス停周辺には自販機も店舗も無い。
バス停で準備してると、自転車乗りが倉掛方面へ上がっていくのが見えた。こんなとこまで? と思ったが、帰宅後調べてみると、この先僕も歩く風張林道は激坂好きの間では有名な道みたいで、風張林道で検索すると自転車乗りのブログが多数ヒットする。というか自転車乗りしか出てこない。この林道がいつ作られて何で車両通行止めなのかとかが知りたくて検索してるのに全然たどり着けない。でも結構面白くていろいろ読みふけってしまった。
四辻の角に案内板が設置してあった。倉掛の左上の下平ではクワガタとカブトが戦っている。
寒澤寺というのがあったので寄ってみた。
給食センター建設のためやむなく取り壊されたが、仮寺をこの地に作って再建した。とあるので元々は別の場所にあったっぽい。
そういえば! 藤倉バス停のトイレの脇には石碑や供養塔なんかがいっぱいあったけど、元の寒澤寺はあそこにあったんじゃないか?
辻に石碑やらがあるのは普通だけど、あそこは尋常じゃない数が置いてあった。バスの転回が出来るほど広いし。。。
落合橋。
この橋を渡った突き当たりの石垣から山道に入る。石垣にデマンドバスの月夜見バス停の標識が着けられている。橋を渡った右手の白い建物は消防団の建物。登山口を示す標識は無い。
山道に入って少し歩くと石垣と電線があらわれ、上に民家が見えてくる。
畑の脇を進む。
藤倉バス停からここまで20分ほど。
モミジが等間隔で植えられている日当たりのいい道。この後はジグザグに山中を歩くことになる。
少し行くとまた民家があって畑があって、その脇に道が続いている。
ここまで登山道というよりは生活道路、集落の中の各家を繋ぐ道って感じだ。林道が通るまではそうやって歩かれていただろうし、今でもそうやって使われてるんだと思う。
見応えのある木がふたつ。この辺りは結構急な登りが続く。たぶんバス停そばの手書き看板に書かれていた33曲坂のあたり。道は明瞭。
道の脇にはモミジの植樹が続いている。枯れてるんじゃないかと思うのもいっぱいあった。
後日調べてみたら地域おこしとして平成24年から始まったようだ。→ 檜原村地域おこし事業
標識が全く無いこの道に、これから標識などを設置してハイキングコースとして整備するのかが気になる。地域おこしとして植樹するんならたぶんそうするんだろうと思うけど、単にこの辺の人達のために植えただけかもしれない。
炭焼き窯?現役?
なんだこりゃ?これまではっきりした道だったのがいきなり草藪に。
あれ間違ったか?分岐見落としたか?と戻ってみたりしたが見当たらず。
しようがない行ってみるかと進んだらすぐに舗装路に出た。草藪区間わずか数メートル。なんでこのわずかな部分だけ藪なのかよく分からない。
舗装路を挟んで正面左手に道が続いているので入る。
畑が切れるところまで進んだら、その先は民家に入っていくようだったので左の林道に降りた。
林道をしばらく歩く。
しばらく行くと尾根を右から左に(北から南へ)乗っ越していく地点がある。尾根に乗る道がないか探すがコンクリで固められていて痕跡は見当たらない。
振り返った角に立ってるミラーの裏に踏み跡が見えるけど、下ってる感じなので違うと思うんだよなあ。
こんな感じ。上が北。
青が実際歩いた林道。民家の裏から上がってきてる道は想像。
ここから林道は尾根の左(南)を巻いていく。尾根の側壁はコンクリで固められている。
ときどき作業道と思われる分岐がある。
林道と尾根が交わる箇所がところどころにあって、覗いてみると薄く道がある。どっから登ってきた道だろう。さっきのミラーの横なのかな?
ここに限らず、どこから続いてきた道なんだろう? というのが多かった。
少し進むと鉄塔があって
右の尾根から道らしきものが降りてきている。
そして左に道が続いている。
入ってみた。
明瞭な道が続いたけど、途中から下っていってしまい倉掛山へと続く尾根から離れていく。
これは間違ってるなと思ったが、これだけ明瞭な道なんだからと進んでみた。
取水施設らしきものに当たった。だから道が綺麗なんだ。
あー尾根からだいぶ下がってしまった。さっきの林道をそのまま行ってればなぁ。
さて引き返すかと思ってふと前方を見ると、登れそうな傾斜の尾根が見える。なんだか踏み跡みたいなものがそこまで続いているような気もする。
ここで自分のいる位置を地形図で確認してみた。
道がある!?
よし、トラバースしてあの尾根に乗ろう。
が、足を踏み出すとずるずると滑る。少し行って失敗したと思った。つかまる木も無い。キックステップで一歩ずつ蹴り込みながら、手袋をした手で土につかまりながら、やめとけばよかったでも引き返すのも怖いこんな所で滑落したら骨になるまでハエの餌になるだけだよーと思いながら、やっと尾根に乗った。はぁ〜・・・
振り返って。
乗った尾根の下部を見るが、はっきりとした道は無いっぽい。
さあ登ろう。
道は無いけど、わずかに踏み固められた跡があるような気がしないでもないような。
林道復帰。
ピンクリボンがついてる少し奥の方から登ってきたけど、コンクリの壁が高かったので少し戻って林道に復帰した。
あーなんかもうひと仕事終わった感じだ。まだ歩き出して1時間半くらいにしかならないのに。
ここで右に別れる道が出てくる。
尾根上を通っているこの林道をこのまま行ったほうが合理的なんだけど、、、せっかく来たんだし、まあ入ってみるか。
今度は尾根の右をトラバースしていくが、尾根がみるみる上に離れていってしまった。
先で倉掛山へ直登するのかもしれないけど、もういいや引き返そう。
引き返して林道を進む。尾根側になんだかやたら細かい木が密生してはえている。この上に道が通ってるんだろうか?
お、小さい標識が。ここが倉掛山への入口だ。バス停以降これが唯一の標識。
ここを入って右を見ると林道に並行して道があった。やっぱりな〜。この道を行ってみたい気もするがもう今日はいいや。倉掛山へは写真左の登りを行く。
細かい木々で鬱蒼としてる。急坂あり。
ついたー
山頂から北へ明瞭な道がついていたので少しだけいってみた。
さっき引き返した道を行くとここから上がってこれるのかもしれない。でも地図を見るとえらい遠回りするみたいなので登山道じゃなく作業用の道だと思う。
山頂を後に分岐まで下っていく。
うっそうとしてなかなかいい雰囲気だ。新緑時に来てみたい気もする。
林道に降り立つすぐ手前から西方向を見ると、道らしきものがうかがえる。
でもここまで降りてくる途中、林道沿いに展望地があるのが見えたのでそっちを優先した。
林道に降りてほんの少し歩くと
じゃ〜ん
林道と尾根が交わるところがところどころあって、覗いてみるとやっぱり道型がある。
ここは明瞭な道。
でももういいや。林道の方が合理的な道がついていて楽だ。さっきの無理矢理突破の満腹感がまだずっしり残っていて道を探したりするのが億劫になっていた。新緑の時期なら山道を行ったかもしれないけど。
林道終点のゲートのところに山道への分岐があったので覗いてみる。
鳥獣供養塔と保安林の看板がある広場があった。
帰宅後調べたところ、この少し先に白樺平という白樺の林があるそうだ。それに絡めて今度はこっちから下ってみようかな。
ゲートの脇を抜けて周遊道路に出る。
周遊道路を横断して山道に入り、風張峠着。10:42。ここで今日初めての人に会う。
やっぱりこの道は森が綺麗だ。
この分岐で浅間尾根・数馬方面へ向かう。悪路につき通行注意と書いてある。ここも手持ちの昭文社の地図では破線表記だ。
2〜3分歩くともう一度分岐が出てきて、ここから浅間尾根へ入っていく。
なんか植林チックな予感。
見たときはそんなに大した事ないなと思ったが、歩き出すと滑りやすく、慎重に歩いた。
その先も山腹の細い道が続く。
周遊道路へ降りたった。ここへ降りる道は、短いけど木に掴まって降りる急坂だった。
再び降り立った周遊道路を左に少し戻り、横断して浅間尾根実線の道へ入る。
最初は感じのいい道だったんだけど。
御林山。
特に何があるでもない。でも後で調べたらこの辺にも白樺林があるらしい。
周遊道路から入ってすぐは広葉樹もあったがそれ以降はほとんど植林だ。歩きやすい道だけど面白くない。
たまに展望も。
延々と植林が続く。
ベンチだ。ここで昼飯にした。
ベンチの脇に石仏が。
昼飯を食い終わって、何故か浅間尾根登山口バス停方向へ向かってしまった。
ずんずん進んでだいぶ下ったとこであれおかしいなと思い引き返したが、立派な標識があってそれを見てもいたのに。疲れてるのかな?
ここで浅間尾根に入って初めて人と会った。意外に歩いている人は少ない。
スルー。
一本松に寄ってみた。植林の中に松を探すが見当たらない。
一本松から登山道へ合流したところに一本杉(一本松)と標識が立っていた。
奥に石仏が見える。なんの変哲もない場所だと思うけどなんで標識まで立ってるんだろう?地元の信仰の地なのか?
後で調べたら、一本の松だか杉だかが生えていて周辺集落からよく目立っていたそうだ。
人里峠。へんぼりとうげと読む。ここを下ってもずっと植林が続いてるんだろうな。
人里峠から数分歩くと伐採地に出た。
正面に大岳山、左に御前山。雄大な景色だ。
しばらくここで景色を眺めた。
正面に見える御前山まで続く尾根に家が何軒も建っているのが見える。地図を見ると湯久保尾根と尾根通らしい。あんな上まで人が住んでんだ・・・ 倉掛はどの辺だろう。
さっき会った人に、地図には休憩所と展望所に行く道は乗ってても903mの浅間嶺に行く道は載ってないから、そこに行くなら標識が出てる右への登りを行くようにと教えてもらっていた。
ここがその分岐だろうと思い右の登り道へ。
7分ほどで903m到着。小岩浅間の標識があった。特に展望も何もない。ここで2名とすれ違った。
少し下ったところに祠があった。
もうすぐ15時になろうとしている。微妙な時間だが時坂峠へ降りることに少し前に決めていた。笹平-浅間嶺間の破線の道はまたあらためて登りで行くことにしよう。
時坂峠までの途中に峠の茶屋って地図にあるけどこんな所になんで茶屋があるのか不思議に思っていた。客は来るのか?
それにさっき浅間嶺山頂のことを教えてくれた人が、峠の茶屋の手前に蕎麦屋もあると言っていた。蕎麦屋? こんなとこに?
下り始めて最初はとても気持ちいい道。浅間尾根の道はずっと植林でうんざりしていたのでオアシスみたいに感じた。でもしばらくすると沢沿いの暗い植林帯になってしまった。
あっ建物が見える。
お代官休息処跡と書いてあって甲州古道と書いてある看板もあった。この道は甲州古道だったの?
蕎麦屋のすぐそばまで車道が通っている。車で来れるんだ。なるほど。
みちこという蕎麦屋らしい。
途中伐採地があって松生山方面が見えた。あっちに行ってたら今頃どの辺歩いてたんだろう。
なるほろ
植林の道を降りていくと林道にあたる。林道を渡ったらトイレがあって、その横からまた道が続いていく。
この急斜面に何軒も家が建っていて、道はその家々を縫うようにジグザグに続く。この辺りはなかなか良かった。
また林道に降りて
また歩道というか登山道兼生活路を降りていく。
舗装路に降りて、そのまましばらく行くと左に払沢の滝駐車場が見えてきて観光客が大勢いる。僕も滝まで行ってみた。
滝よりこの建築物に惹かれた。
ここは周辺住民の水源となっているので汚さないようと注意書きが立っていた。たぶんそれ用の構造物だと思う。
浅間尾根、う〜んもういいや。すごく歩きやすい道だけど植林ばかりでうんざり。
時坂峠と峠直下の集落はなかなかいい雰囲気で、また来たいと思ってる。蕎麦屋にも行ってみたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿